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ここは以前、2戸1住宅が建っていた敷地で、隣地には2戸1住宅が取壊されて残った 半分の家屋が敷地境界線に接し建っている。 設計を依頼され敷地調査を行った時、間口(6,680)が狭い事、接道が狭い事に驚かされた。 反面、大邸宅が立ち並ぶなかにあって、この与えられた条件を、 建物のデザインに反映出来ないものかと思い浮かんだのが、単純な形態でインパクトのある切妻屋根であり、三角窓のイメージである。
平面上、建物の可能な間口は風致地区でもあり、最大4,450から最少3,640とあって、当然の事ながら間取りの観点から、制約を受ける事は十分に予想された。 そういう中で、如何に空間をとらえ表現するかが、設計の課題であった。
住宅にとって、十分な採光・通風を確保するためには、限られた外部空間、 庭との繋がりも欠かせない条件である。 この家の核となるのは、2階の主人の書斎(ここでは、パブリックスペースとして捉えている) と連続した吹抜け空間であり、この空間によって、他のプライベート空間を水平・垂直方向に繋ぐ重要な役割を担っている
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阪神大震災による家屋倒壊の建替え住宅である。
地震により倒れた状態の建物の調査を行った際、倒壊した住宅は壁のバランスが悪く、壁量も不足していた。
敷地の形状は間口(5,360)奥行き(13,130)で、両隣りの住宅も倒壊し、建て直したとしても隣地との空きは、民法(50)を確保するのが精一杯である。
両隣り共に、敷地一杯に建物を建てるのは間違いなく、その事から十分な採光、通風を得るのが難しい。その対策として玄関ポーチの上にポリカーボネート板を使用したパティオを設け、玄関ポーチへの明かり採りとし、2・3階は上部吹抜けとし上階への採光、通風が確保出来るようにした。
リビング一杯の開口をもった特注サッシと、デザインされたバルコニーのスクリーンの要素からファサードは構成されている。壁面をキャンパスとしてとらえ、サッシ(紺色)とスクリーン(黄色)を、各々異なる色でカラーリングすることで、より一層クライアント及び地域社会に、この家の存在を印象づけることになる。
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この住宅は南海高野線の林間田園都市駅(ドーム屋根)で下車、三石台という新興住宅街の中にあり、三石台プロジェクトというコンセプトによって 開発された街区に建っている。この住宅を含めて、この街区は和歌山県の景観賞を受賞している。 敷地は前面道路との高低差が2.5mある事、コンクリート擁壁がむき出しになっている事など、施主の要望である和風住宅を建てるには抵抗があった。その為、擁壁の表面に庵治石を貼る事で、擁壁の存在を和らげ、掘込ガレージの出入口には格子戸を採用した。門にも同様の格子戸を設ける事で、デザインの統一を図った。道路側に面して銅板葺の下屋を持ってくる事で、建物のヴォリュームをおさえ侘びた雰囲気の和風住宅を追求した。 居間は家族の憩いの場とし、離れの和室8帖は接客の場とした。 居間は、東側の眺望に配慮しつつ、東面と南面の二面に大きく開放され光と風と緑を十分に感受し、さらに、遠方の高野山の山波を借景とした。祖母の部屋には、ミニキッチンを設ける等独立性を保ちつつ、居間と接することで家族の目が届くように気配りした。
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甲子園の家
この住宅では、憧れであったコンクリート打放し仕上を採用した、初めての作品である。 思った以上に、コンクリートの仕上りは良好であった。敷地は間口(7,700)奥行き(27,570)で、奥行きに余裕はあるが、だからと言って、 南側に広い庭をとるほどの余裕はない。敷地条件により、コートハウス的に庭を分散する手法を取入れ、それぞれの庭に役割と機能をもたせた。その中心となるのが中庭である。この計画上の課題は、部屋と部屋との繋がり以上に、分散させた庭と各部屋との繋がであり、快適で住み心地の良い住環境をつくりだす為に、自然の採光、さらに自然な風の流れを確保することにある。
パブリックスペースとプライベートスペースの各々の空間が、中庭を通じて対峙しつつも、しいては季節の移り変わりを感じ、自然との共存をはかる。前庭は、アプローチ空間の延長であり、ホールの突き当たりの坪庭は、 単調な動線の中で、高い塀の圧迫感を避ける為の欠かせない空間である。 その為に、塀によって通風が妨げられないようスリットを設けた。 周囲に巡らされたコンクリート塀も、建物の一部としてとらえ、デザインの中に組込まれている。
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松原の家
この住宅は、松原寺の埋蔵文化材指定区域に隣接し、大和川にも近く春には、隣の下水処理場の桜が満喫できる立地にある。
平面的には、施主の希望であった、和室10帖と居間を連続した一体の空間とする事で、 各行事に必要なスペースを確保し、和室10帖には広縁を、 居間には格子の雨戸(通風を兼ねた)を設け、機能的にも、視覚的にも変化を持たせた。老人同居のための和室6帖(閉塞感を与えないように縁側を設ける)と、トイレ、浴室との関係 さらに、自然の通風、採光を考慮しつつ、プライバシーの確保につとめた。和室、居間の開口部は、建物外壁線より1.5m控えた緩衝空間を設け、 和らいだ光を取り入れるように考慮した。混構造の特徴であるコンクリートの素材感と、木構造の木の材質感を生かして構成された空間が、 玄関ホールである。湾曲したコンクリートの壁、片持ちの階段スラブ、板貼の斜め天井の垂直軸と、 木製の手すりの水平軸によって構成されている。外観的には、1階のコンクリートの材質感と、2階のうぐいす色の外壁の コントラストが印象的である。和室に面した外壁に、あがたれた円状の開口が、ファサードの直線的構成と対象的であり、 この住宅のシンボルである。
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大屋根の家
この住宅は以前からスケッチをしながら、温めていたイメージを形にしたものである。先に「形ありき」であり、このイメージにあった土地を探し購入した。この地域は一年を通じて、日射しが強く、雨が多く、湿気が高く、さらに、桜島の降灰は避けて通れない。降灰対策として、軒の出を深くし、2階スラブをオーバーハングさせ、1階のコンクリート打放し仕上の外壁等が汚れるのを防ぐよう配慮した。また、この事は厳しい日射しから、外壁に使用している杉の劣化を防ぐことにもなる。屋根は、雨と灰の流れを考え金属板瓦棒葺きとし、方形の大屋根を採用した。 計画の段階では、樋を設けていなかったが、隣地との関係上、設けることとなった。1階の接地面積を少なくすることは、自然共生的には風の流れを促し、 室内への照返しを和らげ、なにより外部空間をより有効に利用できる。平面計画において、1階はバリアフリーとし、洗面所と便所は一室ととらえ、 扉を設けず老後の使い易さを優先させた。 室内と浴室の段差は、必要に応じてスノコ板を設けることで、解消できる。 将来、高齢者対応として、現在、ヌレ縁のある犬走りの空間を利用し、平屋を増築し、 1階が生活の場の中心となるよう計画した。この住宅は、従来、住まいの持っていた素材の温かさ、人を包み込むような空間、 人の心を和らげる親しみ易さ、さらには、自然との共存の回復を試みたものである。
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この住まいは、鹿児島県の大隅半島、鹿屋市の旧市街と田園地域の境に計画されました。立地として、敷地も広く、日当りもよく、通風も十分確保できる、理想的な環境にあります。家族は、若い夫婦と子供(2人)で、平屋で開放的でありながら、プライバシィーも確保できる「住まい」の要望があり、外観上のデザインの要素である板塀をコートハウス的に回らすことで、施主の要望に応えました。 この板塀は、通りからの視線を遮ぎると同時に、板塀の一部が軸回転の板戸になっており室内側、特に居間、台所から来客、通りの様子が見えるように配慮されています。 板塀に囲われた中庭には、広いウッドデッキがあり、このウッドデッキは中庭と室内を繋ぐ中間的領域であり、日常生活において、子供の成長とともに、また四季折々の自然との深い関わりを演出する重要な要素となっています。外観上は、屋根勾配を緩く、シンプルな形態を希望されたので、屋根の材料には降灰、多量の雨を考慮し、ガルバリュウムの立てハゼ葺きの片流れ屋根を採用しました。施主は内装にもこだわりがあり、床は無垢材、天井、開口枠、家具などには、シナ、米栂を使用することで材質感、色合いなどの統一感を演出しました。間取りは、家族が居間中心に生活していることに配慮し、シンプルで、明るく、開放的なLDK方式を採用し、住まいの中心にLDKを配置ました。安全で、快適な日常生活が送られる「住まい続けられる住まい」が提案できたと思っています。
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テーマは「友が集い、語らいながら料理ができる住まい」。外観は、落ち着いた和風を基調にした現代和風住宅です。この住宅は、鹿児島の島津家と縁のある伊集院の、閑静な旧集落の外れにあり、交通量の多い幹線道路に面して建っています。ゆえに、安全、プライバシィーの確保の観点から、アプローチを兼ねた、ゆったりとした前庭を設け、緩衝空間としました。テーマに沿って、友達が集い、フレキシブルに使えるLDKの広い空間を確保し、台所は収納、使いやすさを優先し、背面すべてに造り付けのカップボードを設けました。 天井は、より空間を広く見せるために、また安らぎと、癒しを得るため杉板張りの斜め天井を採用しました。将来、年老いたご両親を迎え、介護するための住まいでもあり、ガレージ内に車椅子用のスロープを設け、雨の日にも自動車からの乗り降りが自由にできるように配慮しました。また、廊下を短くホールを広くとり、トイレは2ウエイ方式を採用しました。ご両親の憩いの空間として、和室に広縁を設け、広縁の前では施主が丹精に育てた菜園があり、季節ごとの野菜、果物が観賞でき、日常生活に潤いを与えてくれる事と信じます。
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この地域は、桜島の降灰が酷く降灰に対する対策が必要であり特に、屋根瓦のディテールについては工夫を要した。
敷地は間口が広く、奥に行く程狭くなっている。
しかしながら、立地条件としては、前面道路を挟んで公園があり、景観上、この公園を借景として生かす事を心掛けた。
平面的には、パティオ(中庭)を中心に各空間を配するコートハウス型を採用。
パティオは、光と風の流れを より効果的に演出する空間であり住まいの精神的な拠り所でもある。
内部空間は、建築主の要望である機能性を中心にした間取りを採用。
外壁は、杉板の縦板貼(キシラデコール:ブラック)とした。
杉板の黒色は、暗いイメージではなく、逆に古色の落着いた現代和風の雰囲気を創り出している。
景観的にも、違和感なく「品性」を持った、温かみのある「住まい」づくりが出来たと思う。
テーマは「友が集い、語らいながら料理ができる住まい」。外観は、落ち着いた和風を基調にした現代和風住宅です。この住宅は、鹿児島の島津家と縁のある伊集院の、閑静な旧集落の外れにあり、交通量の多い幹線道路に面して建っています。ゆえに、安全、プライバシィーの確保の観点から、アプローチを兼ねた、ゆったりとした前庭を設け、緩衝空間としました。テーマに沿って、友達が集い、フレキシブルに使えるLDKの広い空間を確保し、台所は収納、使いやすさを優先し、背面すべてに造り付けのカップボードを設けました。 天井は、より空間を広く見せるために、また安らぎと、癒しを得るため杉板張りの斜め天井を採用しました。将来、年老いたご両親を迎え、介護するための住まいでもあり、ガレージ内に車椅子用のスロープを設け、雨の日にも自動車からの乗り降りが自由にできるように配慮しました。また、廊下を短くホールを広くとり、トイレは2ウエイ方式を採用しました。ご両親の憩いの空間として、和室に広縁を設け、広縁の前では施主が丹精に育てた菜園があり、季節ごとの野菜、果物が観賞でき、日常生活に潤いを与えてくれる事と信じます。
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この住まいは、鹿児島県の大隅半島、鹿屋市の旧市街と田園地域の境に計画されました。立地として、敷地も広く、日当りもよく、通風も十分確保できる、理想的な環境にあります。家族は、若い夫婦と子供(2人)で、平屋で開放的でありながら、プライバシィーも確保できる「住まい」の要望があり、外観上のデザインの要素である板塀をコートハウス的に回らすことで、施主の要望に応えました。 この板塀は、通りからの視線を遮ぎると同時に、板塀の一部が軸回転の板戸になっており室内側、特に居間、台所から来客、通りの様子が見えるように配慮されています。 板塀に囲われた中庭には、広いウッドデッキがあり、このウッドデッキは中庭と室内を繋ぐ中間的領域であり、日常生活において、子供の成長とともに、また四季折々の自然との深い関わりを演出する重要な要素となっています。外観上は、屋根勾配を緩く、シンプルな形態を希望されたので、屋根の材料には降灰、多量の雨を考慮し、ガルバリュウムの立てハゼ葺きの片流れ屋根を採用しました。施主は内装にもこだわりがあり、床は無垢材、天井、開口枠、家具などには、シナ、米栂を使用することで材質感、色合いなどの統一感を演出しました。間取りは、家族が居間中心に生活していることに配慮し、シンプルで、明るく、開放的なLDK方式を採用し、住まいの中心にLDKを配置ました。安全で、快適な日常生活が送られる「住まい続けられる住まい」が提案できたと思っています。
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大屋根の家
この住宅は以前からスケッチをしながら、温めていたイメージを形にしたものである。先に「形ありき」であり、このイメージにあった土地を探し購入した。この地域は一年を通じて、日射しが強く、雨が多く、湿気が高く、さらに、桜島の降灰は避けて通れない。降灰対策として、軒の出を深くし、2階スラブをオーバーハングさせ、1階のコンクリート打放し仕上の外壁等が汚れるのを防ぐよう配慮した。また、この事は厳しい日射しから、外壁に使用している杉の劣化を防ぐことにもなる。屋根は、雨と灰の流れを考え金属板瓦棒葺きとし、方形の大屋根を採用した。 計画の段階では、樋を設けていなかったが、隣地との関係上、設けることとなった。1階の接地面積を少なくすることは、自然共生的には風の流れを促し、 室内への照返しを和らげ、なにより外部空間をより有効に利用できる。平面計画において、1階はバリアフリーとし、洗面所と便所は一室ととらえ、 扉を設けず老後の使い易さを優先させた。 室内と浴室の段差は、必要に応じてスノコ板を設けることで、解消できる。 将来、高齢者対応として、現在、ヌレ縁のある犬走りの空間を利用し、平屋を増築し、 1階が生活の場の中心となるよう計画した。この住宅は、従来、住まいの持っていた素材の温かさ、人を包み込むような空間、 人の心を和らげる親しみ易さ、さらには、自然との共存の回復を試みたものである。
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この地域は、桜島の降灰が酷く降灰に対する対策が必要であり特に、屋根瓦のディテールについては工夫を要した。
敷地は間口が広く、奥に行く程狭くなっている。
しかしながら、立地条件としては、前面道路を挟んで公園があり、景観上、この公園を借景として生かす事を心掛けた。
平面的には、パティオ(中庭)を中心に各空間を配するコートハウス型を採用。
パティオは、光と風の流れを より効果的に演出する空間であり住まいの精神的な拠り所でもある。
内部空間は、建築主の要望である機能性を中心にした間取りを採用。
外壁は、杉板の縦板貼(キシラデコール:ブラック)とした。
杉板の黒色は、暗いイメージではなく、逆に古色の落着いた現代和風の雰囲気を創り出している。
景観的にも、違和感なく「品性」を持った、温かみのある「住まい」づくりが出来たと思う。
松原の家
この住宅は、松原寺の埋蔵文化材指定区域に隣接し、大和川にも近く春には、隣の下水処理場の桜が満喫できる立地にある。
平面的には、施主の希望であった、和室10帖と居間を連続した一体の空間とする事で、 各行事に必要なスペースを確保し、和室10帖には広縁を、 居間には格子の雨戸(通風を兼ねた)を設け、機能的にも、視覚的にも変化を持たせた。老人同居のための和室6帖(閉塞感を与えないように縁側を設ける)と、トイレ、浴室との関係 さらに、自然の通風、採光を考慮しつつ、プライバシーの確保につとめた。和室、居間の開口部は、建物外壁線より1.5m控えた緩衝空間を設け、 和らいだ光を取り入れるように考慮した。混構造の特徴であるコンクリートの素材感と、木構造の木の材質感を生かして構成された空間が、 玄関ホールである。湾曲したコンクリートの壁、片持ちの階段スラブ、板貼の斜め天井の垂直軸と、 木製の手すりの水平軸によって構成されている。外観的には、1階のコンクリートの材質感と、2階のうぐいす色の外壁の コントラストが印象的である。和室に面した外壁に、あがたれた円状の開口が、ファサードの直線的構成と対象的であり、 この住宅のシンボルである。
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甲子園の家
この住宅では、憧れであったコンクリート打放し仕上を採用した、初めての作品である。 思った以上に、コンクリートの仕上りは良好であった。敷地は間口(7,700)奥行き(27,570)で、奥行きに余裕はあるが、だからと言って、 南側に広い庭をとるほどの余裕はない。敷地条件により、コートハウス的に庭を分散する手法を取入れ、それぞれの庭に役割と機能をもたせた。その中心となるのが中庭である。この計画上の課題は、部屋と部屋との繋がり以上に、分散させた庭と各部屋との繋がであり、快適で住み心地の良い住環境をつくりだす為に、自然の採光、さらに自然な風の流れを確保することにある。
パブリックスペースとプライベートスペースの各々の空間が、中庭を通じて対峙しつつも、しいては季節の移り変わりを感じ、自然との共存をはかる。前庭は、アプローチ空間の延長であり、ホールの突き当たりの坪庭は、 単調な動線の中で、高い塀の圧迫感を避ける為の欠かせない空間である。 その為に、塀によって通風が妨げられないようスリットを設けた。 周囲に巡らされたコンクリート塀も、建物の一部としてとらえ、デザインの中に組込まれている。
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この住宅は南海高野線の林間田園都市駅(ドーム屋根)で下車、三石台という新興住宅街の中にあり、三石台プロジェクトというコンセプトによって 開発された街区に建っている。この住宅を含めて、この街区は和歌山県の景観賞を受賞している。 敷地は前面道路との高低差が2.5mある事、コンクリート擁壁がむき出しになっている事など、施主の要望である和風住宅を建てるには抵抗があった。その為、擁壁の表面に庵治石を貼る事で、擁壁の存在を和らげ、掘込ガレージの出入口には格子戸を採用した。門にも同様の格子戸を設ける事で、デザインの統一を図った。道路側に面して銅板葺の下屋を持ってくる事で、建物のヴォリュームをおさえ侘びた雰囲気の和風住宅を追求した。 居間は家族の憩いの場とし、離れの和室8帖は接客の場とした。 居間は、東側の眺望に配慮しつつ、東面と南面の二面に大きく開放され光と風と緑を十分に感受し、さらに、遠方の高野山の山波を借景とした。祖母の部屋には、ミニキッチンを設ける等独立性を保ちつつ、居間と接することで家族の目が届くように気配りした。
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阪神大震災による家屋倒壊の建替え住宅である。
地震により倒れた状態の建物の調査を行った際、倒壊した住宅は壁のバランスが悪く、壁量も不足していた。
敷地の形状は間口(5,360)奥行き(13,130)で、両隣りの住宅も倒壊し、建て直したとしても隣地との空きは、民法(50)を確保するのが精一杯である。
両隣り共に、敷地一杯に建物を建てるのは間違いなく、その事から十分な採光、通風を得るのが難しい。その対策として玄関ポーチの上にポリカーボネート板を使用したパティオを設け、玄関ポーチへの明かり採りとし、2・3階は上部吹抜けとし上階への採光、通風が確保出来るようにした。
リビング一杯の開口をもった特注サッシと、デザインされたバルコニーのスクリーンの要素からファサードは構成されている。壁面をキャンパスとしてとらえ、サッシ(紺色)とスクリーン(黄色)を、各々異なる色でカラーリングすることで、より一層クライアント及び地域社会に、この家の存在を印象づけることになる。
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ここは以前、2戸1住宅が建っていた敷地で、隣地には2戸1住宅が取壊されて残った 半分の家屋が敷地境界線に接し建っている。 設計を依頼され敷地調査を行った時、間口(6,680)が狭い事、接道が狭い事に驚かされた。 反面、大邸宅が立ち並ぶなかにあって、この与えられた条件を、 建物のデザインに反映出来ないものかと思い浮かんだのが、単純な形態でインパクトのある切妻屋根であり、三角窓のイメージである。
平面上、建物の可能な間口は風致地区でもあり、最大4,450から最少3,640とあって、当然の事ながら間取りの観点から、制約を受ける事は十分に予想された。 そういう中で、如何に空間をとらえ表現するかが、設計の課題であった。
住宅にとって、十分な採光・通風を確保するためには、限られた外部空間、 庭との繋がりも欠かせない条件である。 この家の核となるのは、2階の主人の書斎(ここでは、パブリックスペースとして捉えている) と連続した吹抜け空間であり、この空間によって、他のプライベート空間を水平・垂直方向に繋ぐ重要な役割を担っている
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